【中国ドラマ感想】ロング・ナイト 沈黙的真相(No.56)
最初の投稿で感想を紹介するのは「ロング・ナイト 沈黙的真相」です。
ブログとしては最初の投稿ですが、個人的には中国ドラマ視聴56作品目です。なのでNo.56とつけています。
(過去視聴作品もちょこちょこ書いていこうと思っています。)
<基本情報>
原題:「沉默的真相」
原作:紫金陈《长夜难明》
公開:2020年
話数:全12話
领衔主演:廖凡、白宇、谭卓
出品人:龚宇
制作人:卞江、鲁丹、杜翔宇
監 制:王晓晖
導 演:陈奕甫
編 劇:刘国庆
爱奇艺”迷雾剧场”の作品。
中国ドラマと言えば1ドラマ40話くらいが普通なので、かなり短い部類に入ると思います。中国ドラマ好きではない人や、多い話数に抵抗感のある人も視聴しやすいですね。
刑事の厳良を主人公とするドラマの3作目です。(私は1作目は視聴したのですが、2作目は未視聴です汗)
作中で「あの雪だるま事件の厳良!」という言及があるので、少なくとも1作目の「バーニングアイス」は視聴必須だと思います。
で、2作目をすっ飛ばしてなぜ3作目を観たかというと・・・白宇を見たかったから・・・!「鎮魂」「風起隴西」でおなじみの白宇。特に「鎮魂」が大好きなんですよね~
肝心の「ロング・ナイト」のあらすじは・・・
2010年の江潭市。
地下鉄の駅で爆弾騒ぎを起こした男の持っていたスーツケースから遺体が発見される。遺体は違法行為で前科のある元検察官・江阳(白宇)。容疑者の张超(宁理)は有名な敏腕弁護士だった。张超が殺害現場だと語る部屋からは凶器が見つかり、騒動は解決したかに見えた。ところが张超は裁判の場ですべての主張を覆し無罪を主張した。张超にはアリバイもあり、すべてが振り出しに戻った。事態は混乱を極め、雪だるま事件を解決に導いた刑事・严良(廖凡)に白羽の矢が立つ。それを待っていたかのように、张超は「うまくいけば24日目にすべての真相が明らかになる」と告げる。
時は遡り2003年。将来有望な正義感あふれる若き検察官・江阳は、大学の同級生で3年前に亡くなった教師・侯贵平(陆思宇)の不審な死とえん罪を再調査することに。それは、真相を覆い隠す巨大な社会の闇との長い戦いの始まりだった・・・
なんと私のお目当ての白宇は1話冒頭に遺体で見つかるんですね~
张超が騒動を起こし、遺体が見つかるまでの緊迫感、引き込まれます。张超の怪しさ、胡散臭さといったら・・・宁理の演技が光っています。
このドラマは3つの時間軸で物語が進行しています。この時間軸はいきなり切り替わるうえに、中国ドラマ初心者の方は中国の名前になじみがないと思うので追うのが大変かも。
押さえるべき人物はこちら↓
<2010年パート>
严良(廖凡)
「雪だるま事件」を解決に導いた名刑事。
张超(宁理)
スーツケース事件の容疑者。有名な敏腕弁護士で江阳・李静は元教え子。
視聴したことのある宁理出演作だと、「バーニング・アイス」の連続殺人犯役、「キミと奏でる交響曲」の世界的指揮者役などがあります。出演する作品ごとに雰囲気が全く違って演技力の高い俳優さんです。
李静(谭卓)
张超の妻。江阳とも面識があるようですが、あまりよく思っていない様子・・・
谭卓は「瓔珞」では高貴妃を演じていましたね。
任玥婷(吕晓霖)
爆弾騒ぎを起こした张超を拘束する刑事。严良とともに事件を追います。
张晓倩(黄尧)
新聞社の記者。张晓倩のもとに謎の人物から事件の鍵となる写真の切れ端が届きます。
<2003年パート>
江阳(白宇)
スーツケースの中から遺体で見つかる平康県の元検察官。前科があり服役していた経歴があります。李静から依頼されて、元同級生の侯贵平の死の真相を追っていました。
朱伟(赵阳)
平康県の刑事で、江阳とともに侯贵平の死の真相を追います。
陈明章(田小洁)
平康県の監察医で、侯贵平の検死を行いました。江阳・朱伟に協力します。
吴爱可(赵圆瑗)
江阳の恋人。
李建国(曹卫宇)
平康県の刑事で、朱伟にとっては上司。卡恩集团とは繋がりがあるようで、江阳たちの邪魔をします。
胡一浪(张垒)
卡恩集团の幹部。
孙传福(闵政)
卡恩集团のトップ。
<2000年パート>
侯贵平(陆思宇)
江阳の同級生。平康県苗高郷に教育支援員として赴任していたがレイプ事件を起こした後に自殺したことなっています。
岳军(韩朔)
黄毛とも呼ばれています。平康県苗高郷のチンピラ。自分には大きな後ろ盾があるとイキッています。
ここから先はネタバレありです~
やはり特に良かったのは白宇の演技。
検察院に合格してはしゃいでいた明るい青年が事件の真相と闇にのめり込んでいき、彼もまた罪をなすりつけられ服役、その上肺癌に侵され余命も残りわずか。大金が入っているわけでもない財布をなくし泣きじゃくる姿は見ていて辛くなりました。それでも真実を暴き正義を貫こうとする執念、そのためにとった最終手段・・・
江阳の生き方を白宇が演じきっていました。
公式の主役ではありませんが、朱伟と陈明章も個人的にお気に入りの登場人物です。
特に朱伟も不利益を被ろうと正義を貫くまっすぐな人物でした。最終話での江阳・朱伟・陈明章のシーンは涙無しには見られませんでした。事件の真相を追う中で芽生えた絆の強さが見せる印象的なシーンです。
3人が火鍋を囲むシーンが何回か出てくるのですが、どれも印象的です。
私も火鍋が食べたくなった・・・
今回廖凡が演じた严良は、「バーニング・アイス」の秦昊の严良と印象が異なっていて面白かったです。秦昊の严良はもっとギラついていて粗野なイメージがありましたが、廖凡が演じる严良は落ち着いていて重厚感たっぷり。「ロング・ナイト」の雰囲気を引き締めていて良かったです。
ミステリドラマですが、事件の謎を解き明かすというより、正義を貫くそれぞれの人物の生き様を描いています。見応え・満足感たっぷりです。